麗春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今回は、海藻を使ったレシピとして、わかめともずくの中華スープをご紹介いたします。
- 【わかめともずくの中華スープ】材料2人前:調理時間:約10分
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- ◆A:水…500ml
- ◆A:中華スープの素…小さじ2
- ◆A:醤油…小さじ1
- ◆A:塩、コショウ…適量
- ◆もずく…100g
- ◆生わかめ…30g
- ◆刻み葱…適量
- ◆ごま油・・・小さじ1
- ①もずくは洗い、水気を切っておきます。
- ②鍋に(A)を入れ中火にかけます。
- ③沸騰したら弱火にし、もずく、わかめ、刻み葱を入れひと煮立ちさせます。
- ④ごま油を加え、火から下ろしたら完成です。
周囲を海に囲まれたわが国では、太古の昔から海藻を食べる習慣がありました。甲状腺ホルモンの合成に必要なヨウ素を多く含むほか、良質なたんばく質、ビタミン類、鉄、カルシウム、リン、カロテン、食物繊雑などをバランスよく豊富に含むことから「海の野菜」ともよばれています。
特有のぬめりは水溶性の食物繊維で、血液中のコレステロールを減少させるはたらきや、便秘の解消に加え、高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。また、アルギン酸が多く含まれており、これがウイルスの活動を抑制し、がん細胞のはたらきを弱めるとして、近年脚光を浴びています。ほかにはラミニンという血圧降下物質も含まれているため、高血圧のある人にはおすすめです。1)
今回は、その中からフコイダンについてご紹介いたします。
フコイダンとは、コンブ、ワカメ、モズクなどの海藻に含まれるネバネバした多糖類です。海藻の表面を覆うことで激しい潮の流れや外的刺激から海藻を守る役割があり、海中の微生物に食べられないようバリアの役目も果たしています。
フコイダンはその分子構造が複雑で、当時の技術では抽出や分析が難しく、研究対象にはならなかったといわれています。現代になって、ようやくフコイダンの仕組みや効果が科学的に解明され、研究が進められ注目されるようになりました。2)
フコイダンには、胃粘膜の保護や整腸作用がある他、近年では免疫力を高める効果が明らかになっています。ガン細胞を移植したマウスにフコイダンを摂取させた実験では、腫瘍体積の増加が抑制されており、脾細胞のNK活性は高くなっていました。このことから、フコイダンはNK活性を増加させること、およびガン細胞の増殖を抑制することが示されました。
また、インフルエンザウイルスを感染させたマウスにフコイダンを摂取させるとインフルエンザウイルスが低減したことから、フコイダンの摂取はインフルエンザウイルスの感染防御に有効であることが明らかになっています。3)
海藻には、抗酸化作用の高いカロテンが豊富です。カロテンやビタミンAは、油と一緒に食べると吸収がいいので、ひじきの炒め煮、茎ワカメの油炒め、磯辺揚げなど、炒め物・揚げ物にしてみるのもいいでしょう。4)
弊社では、新規の食事調査票である「CAND(Calorie and Nutrition Diary)」を開発いたしました。食事調査法のツールとしてはもちろん、栄養素の算出も承っております。下記URL先より、詳細をご覧いただけます。食事調査票としての妥当性・信頼性は査読付き雑誌で確認されておりますので、食事調査法の選択肢の一つとして、十分にご活用いただけます。
引き続き皆様に満足いただけるような情報を提供させて頂きますので今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
- 【参考文献】
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- 1)根本幸夫監修(2018),「最新 食べて治す医学大事典栄養の基本と食事の教科書」,主婦と生活社,p.523
- 2)フコイダン,わかさの秘密,わかさ生活
https://himitsu.wakasa.jp/contents/fucoidan/(最終閲覧日:4月5日) - 3)カゴメ昆布「フコイダン」と免疫力,シオノギヘルスケア
https://www.shionogi-hc.co.jp/wellness/healthy-food/fucoidan-evidence.html(最終閲覧日:4月5日) - 4)お魚をおいしく食べるコツ,マルイチ産商
https://www.maruichi.com/delicious/file/post-20.php(最終閲覧日:4月5日)